地球外生命体による侵略から9年後の2027年、シカゴ。制圧されたアメリカ政府は「統治者」の傀儡と化していた。貧富の差はかつてないほど拡大し、街は荒廃。そして市民は、この圧政に対して従属する者と反抗する者に分かれた。自由を取り戻すために秘かに結成されたレジスタンス・グループは、市内スタジアムで開催される統治者による団結集会への爆弾テロを計画するが―。
製作・監督・脚本は、『猿の惑星:創世記』(11)を手掛けた鬼才、ルパート・ワイアット。『アルジェの戦い』(66)、『影の軍隊』(69)を手本に、複雑なテロ計画の連絡~準備~決行のプロセスを緻密かつ緊張感たっぷりに描いた。さらに、地球外生命体の管理下に置かれた政府による不都合な事実の隠蔽、メディアを巻き込んだ情報操作など、暴走する権力の危険性にも鋭く斬り込んでいる。
「囚われた国家」のなかで、権力に従うのか、抗うのか? そして何のために生きるのか? 見る者に根源的な問いを投げかける問題作が誕生した。
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(※順不同・敬称略)